ことろぐ。

◆ 【三華】陰陽五行にまつわる設定

  • 2024/03/12
  • 創作

三華のベースになっている要素のひとつとして「陰陽五行説」があります。
ここでは、陰陽五行説に関わる三華上の設定を解説します!

陰陽五行とは

まず、陰陽五行とは何かについて、簡単にまとめると

陰陽五行とは、万物を陽と陰、そして火・水・木・金・土に分類すること

です。
もっと詳しく!と言う方は以下にWikipediaからの引用を貼り付けておりますので、そちらにも目を通していただければと思います( ´¯꒳​¯)

陰陽五行

陰陽五行思想陰陽五行説陰陽五行論ともいう)は、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽説五行説、それぞれ無関係に生まれた考え方が後に結合した思想。
陰陽思想と五行思想との組み合わせによって、より複雑な事象の説明がなされるようになった。 
──「陰陽五行思想」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2024年3月2日 (土) 05:37 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/陰陽五行思想

陰陽説

陰陽とは、古代中国の思想に端を発し、森羅万象、宇宙のありとあらゆる事物をさまざまな観点からの2つのカテゴリに分類する思想及び哲学。
陽と陰とは互いに対立する属性を持った二つの気であり、万物の生成消滅と言った変化はこの二気によって起こるとされる。
──「陰陽」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2023年12月2日 (土) 14:02 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/陰陽

五行説

五行説とは、古代中国に端を発する自然哲学の思想。
万物は(七曜の命令)の5種類の元素からなるという説である。
また、5種類の元素は「互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」という考えが根底に存在する。
──「五行思想」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2023年12月16日 (土) 12:15 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/五行思想

陰陽五行の分類

ならば実際に何が陽と陰で、何が五行に分類されるのかについて、イメージしやすい事柄や三華に出てくる(関係する)事柄に絞って紹介します!
こんな感じで分かれているんだな〜とサラッと眺める程度でOKです( ´¯꒳​¯)

陰と陽の分類

 
季節 】春、夏秋、冬
【 方角 】南、東北、西
【 昼夜 】
【 天体 】 太陽(日) 太陰(月)
【 生物特性 】動物的植物的
【状況】
【戦闘】攻撃防御
【命】
【光闇】
──抜粋:「陰陽」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2023年12月2日 (土) 14:02 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/陰陽

五行の分類

 
五時【季節】土用
五方【方角】中央西
五気【陰陽】土用
五獣青龍朱雀黄竜・麒麟白虎玄武
八卦雷・風山・地天・沢
──抜粋:「五行思想」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2023年12月16日 (土) 12:15 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/五行思想

五行のもとになっているもの

五行の火・水・木・金・土はそれぞれ元となっているものが存在します。

木(もく)
 …「春」の象徴。
  木の花や葉が幹の上を覆っている立木が元となっていて、樹木の成長・発育する様子を表す。
火(か)
 …「夏」の象徴。
  光り煇く炎が元となっていて、火のような灼熱の性質を表す。
土(ど)
 … 季節の変わり目、「土用」の象徴。
  植物の芽が地中から発芽する様子が元となっていて、万物を育成・保護する性質を表す。 
金(ごん/こん)
 …「秋」の象徴。
  土中に光り煇く鉱物・金属が元となっていて、金属のように冷徹・堅固・確実な性質を表す。
水(すい)
 …「冬」の象徴。
  泉から涌き出て流れる水が元となっていて、これを命の泉と考え、胎内と霊性を兼ね備える性質を表す。
──「五行思想」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2023年12月16日 (土) 12:15 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/五行思想

三華ではこれらの分類やイメージをもとに、さまざまな要素を取り入れて世界観や設定を構成しています!

三華に取り入れている要素

1.「気」と呼ばれるもの

三華では妖気の属性を「気」と呼んでいますが、この「気」も陰陽五行がもとになっています。
鬼の気は全部で7種類。
【木】【火】【土】【金】【水】そして【陽】【陰】です。
それぞれを妖術の種類に分けて書くと

* 木(もく)の気 … 風の妖術
* 火(か)の気  … 火の妖術
* 土(ど)の気  … 地の妖術
* 金(ごん)の気 … 天の妖術
* 水(すい)の気 … 水・氷の妖術
* 陽(よう)の気 … 光の妖術
* 陰(いん)の気 … 闇の妖術

という感じです。
まだ小説内に出てきていない気もあるのでイメージしにくいものもあるかと思いますが、ざっくりこんな感じ、と覚えていただけたら嬉しいです( ´¯꒳​¯)

特に上記のうち「天の妖術」とは何ぞや……となりますよね。
それだけ簡単に解説すると、先ほど五行にはそれぞれ元となっているものがあるとお話ししましたが、天の妖術を扱う鬼は「金の気」を持っており、金の元となっているのは「土中に光り煇く鉱物・金属」です。
この考え方をもとに、金の気を持つ鬼は自分が持つ刀以外にも複数の武器を操る妖術を得意としています。
※金の気について本編ではまだ詳しく触れてませんが、金の気を持つ鬼は実は既に登場済みです( ´¯꒳​¯)
木の気の鬼が風、火の気の鬼が火を操るように、金の気の鬼は天すなわち金属(剣盾など)を操る、と簡単に覚えていただければOKです!

2.鬼の気と方角の関係性

恐らく三華を読んでいて気になる事柄のひとつとして、国によって「気」に偏りがあるのでは、という部分があるかと思います。
現在登場しているキャラクターの「気」を国ごとに分類してみると

*魏 … 水(子元、子上、春華) / 陰(子元、仲達、公閭)/火(仲権)
*呉 … 火(孫権、孫尚香、呂蒙、陸遜)
*蜀 … 土(姜維) / 金(劉禅)

〈六華將〉はとても特殊なので除外しています。
そしてサラッと書きましたが、先ほどの「金の気の鬼」は劉禅だったんですね( ´¯꒳​¯)
まだ1話だけの登場な上、彼の「気」に関しては全く触れてないのでここが初出しです。
劉禅の登場を覚えてない人は以下を読んでみてください!
→ 第伍章 其ノ伍 ── 花咲クハ徒花散ルル後(小説家になろう)

さて、少し話が脱線しましたが、ここからはそれぞれの国の鬼がどうして上記の気を持っているのかについてですが、それは各国の位置する方角が関係しています。
図は後日用意するのでお待ちください(:3_ヽ)_

まず、魏・呉・蜀それぞれの位置ですが、ざっくりと
*魏→北
*呉→南東
*蜀→西   に位置しています。

ここで先ほどの五行の分類表の一部を抜粋すると▼

 
五方【方角】中央西
五気【陰陽】土用
 

つまり、国が位置する方角によって、持って生まれやすい「気」が決まっているんですね。
魏なら水と陰、呉なら火や木、陽、という感じになります。
もちろん、あくまでもその「気」になりやすいと言うだけで、必ずしもそうと言うわけではないです。
良い例が仲権(夏侯覇)の「火の気」や姜維の「土の気」です。
二人のような例外も存在するので、

属性が偏っているのには方角が関係しているんだ!

程度に把握していただけたら嬉しいです( ´¯꒳​¯)
ちなみに、呉は木や陽も生まれやすいはずなのに、なぜ火に偏っているのか?という部分については、今の王朝が「火徳」だからです。
小説内では 第四章 其ノ拾壱 にて「火の気を持つ者が恩恵を受けやすい時代」だと説明していますが、それに加えて火徳の時代は「火の気を持つ者が生まれやすい時代」でもあるので、呉の鬼の「気」が火に偏っているのは火徳による影響になります。

3.季節の表記

小説内では季節を「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」と表記していますが、それぞれ順に春、夏、秋、冬を指しています。
これも五行の分類によるもので、以下の表のように木・火・金・水に分けられる季節と、四神で名高い青龍・朱雀・白虎・玄武を組み合わせて表現されている表記です。

 
【季節】
【四神】青龍朱雀白虎玄武
※五行説の分類では、四神に「黄竜または麒麟」を加えて五獣としている。

陰陽五行を活用している設定が多いので、折角なら小説内の表現上でも活用しよう!とこの表記を取り入れました( ´¯꒳​¯)

余談ですが、太陽に関しても、三華では「金烏(たいよう)」「玉兎(つき)」と表記しています。
これも古代中国での「太陽に三足烏、月には兎が棲む」という言い伝えから、太陽を表す金烏(きんう)、月を表す玉兎(ぎょくと)という言葉をもとにした表記です。
季節含め、特殊な表記とルビが出てきたら、「そういう意味だったのか〜!」と楽しんでいただけたら嬉しいです!

▼おまけ程度に過去に作った金烏玉兎ストラップの制作ログも置いておきます( ´¯꒳​¯)

まとめ

以上、三華において陰陽五行説がもとになっている設定の解説でした!
抜けている項目があったら後日追記すると思いますが、多分ないです(と思いたい)
疑問点や質問点がありましたら、ぜひお問い合わせフォームまたはXにてお声がけくださったら嬉しいです!
お読みいただきありがとうございました(*-ω-)*_ _)

▼ X、マシュマロ(匿名)での感想もお待ちしてます!